GB10のお手入れ&調整

生徒に譲り受けてもらうことになったアイバニーズのGB10。長らくギタリスト小川悦司先生の愛器だったギターです。
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GB10のブリッジはおなかに乗っているだけなので、弦を全て外すと動いてしまいます。なのでマスキングテープでマークしておきます。GB10の塗装はラッカー塗装なので、もし粘着力の強いテープを貼ったら、剥がす時に塗装までバリバリ・・・あぁ恐ろしい!
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ブリッジをどかすと日焼け跡が白い。またGB10のピックアップは”フローティングマウント”といって、ギター本体に固定されていないので、外すとツルンと何もなくなります。普段見かけないギターの姿ですね。
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僕はピックアップを交換して違いを楽しんでいましたが、GB10のような楽器はパーツがオリジナルのままでないと価値が下がってしまいます。ということで元に戻します。
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ここからは各部を手入れ。まずはこのレモンオイルを使ってエボニー(黒檀。非常に重くて硬い高級木材)の指板を手入れします。
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隅々まで塗り広げてしばし放置。その後余分なオイルを拭き取ります。メイプル指板やローズウッド指板はオイリングの必要なし。エボニー指板だけは乾燥し易いのでレモンオイルを使います。それでも年に1度で充分。「1~2か月に1度は必要」とか言っている楽器屋やリペアショップは、オイルを売りたいだけ。
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フレットも1本ずつ丁寧に磨いたのでピッカピカですね~。気持ちがいい。
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次はペグを外して”激落ちくん”で手早く磨きます。左が磨き後。ピッカピカやで。
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ヘッド裏。新品みたい。シリアルナンバーから、1990年製&ハコものギターに強い寺田楽器製だとわかります。GB10の中では”アタリ”に属します。
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弦の一番はしっこを留める部分をテールピースと言います。バイオリンと同じように楽器のおしりのところからL字状のパーツで固定するタイプをギターの場合”ブランコ・テールピース”と呼びます。本体から外してコバや細部まで磨いてテロンテロン笑
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このギターは、指板は元より、ブリッジや弦が乗るサドルまでエボニーです。ブリッジやサドルがオイルが切れてシラけていたので、ここも隅々までオイリング。しっとりとした品のある黒になりました。実質的な効果より見た目の効果の方が絶大笑
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その後、ネック調整、弦高調整、オクターブ調整、ピックアップ調整を済ませてお手入れ終了。あとは数日、ネックの動きを見ながらトラスロッドの微調整して完了、と。ええギターやでコレまじで!
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