DTMに本当に必要な力は何か

51uVxEPHXXLレッスンをしていて、音楽に対する「基礎力」の必要性を感じることが最近とても多くなりました。

「子供の頃から楽器を習っていた」、「学生の頃はバンド活動に浸っていた」、「歌う(或いは踊る)のが大好き」という生徒であればほとんど問題にならないことなのですが、成人するまでそういった機会に恵まれない場合もあります。そうすると、いざ音楽制作をしようという時に、音の高さやリズムを「DAW上に思い通りに構築」できないという壁にぶち当たります。

入力しては再生して「あれー、ちがうなぁ」、直しては再生して「これもまたちがうなぁ」と、わかっていれば「たった数秒から2,3分」で済む作業に、数十分から長い時には「数時間」もかかり、最終的には再現を断念して不本意なメロディやリズムのままの作品になってしまうこともあるようです。ではなぜDAW上に構築できないのかというと、そもそも頭の中で鳴っているメロディを、

自分自身が理解できていない

716PM4qn9kLためです。ここでメロディを【音の高さ】と【リズム】という2つの要素に分解して考えてみます。

まず【音の高さ】については、メロディが上がっているのか下がっているのか、すぐ近くの音に進んでいるのか或いは大きく跳躍しているのか、そういうことが感覚でわかっていて、さらに楽器があればひとつひとつの音の高さを探しあてることが出来る、といった能力がないと、DAWに入力できません。

【リズム】に関しては、手や膝を叩いて拍を正しく取りながらメロディを口ずさめる(音痴でも良い)、さらに自分が口ずさんでいるメロディのひとつひとつの音が、「小節の中で何拍目のどのタイミングにあるのか」が理解できる、といった能力が必要で、この能力が欠けていると、頭の中にあるメロディの持っているリズムをDAW上に構築できず、延々とトライ&エラーを繰り返すことになります。

41sTL+Z-qgL._SX376_BO1,204,203,200_以前紹介した音符積み木も、そういったベーシックな能力の強化のために導入しましたが、レッスンしているとまだまだ基礎力が不足していることが障害になって、自由自在な音楽制作の妨げになっている生徒が少なくないようです。そこで以前にも増して、基礎力強化に力を入れようということで、上の2冊を導入することにしました。

さて他には、ino先生のレッスンで必要になるということで、これまた鍵盤の基礎トレ(ハノンのような内容)のものを1冊。指使いがデタラメだと「良い表現にならない」、「フレーズが転ぶ」など、良いことは何ひとつないということで、やはり基礎の大切さが浮き彫りになっているようです。作曲の上達にも楽器の上達にも近道はない、ということを改めて感じます。

41ot+DjSYiL._SX351_BO1,204,203,200_それから僕の知識拡張と実益を兼ねて、発声と歌の表現に関した本を1冊。どこのボイトレ講師でもよく口にするような一般的に「常識」とされているものの中には、昔から「本当か?」と感じる事柄も少なくなかったので、こういった種類の本を選んでみました。まずは自分で試してみて、「これは間違いない」と実感できたノウハウに関しては、歌をやっている生徒にも知らせていければと思っています。(ボイトレの先生に「そんないい加減な先生の言うことを真に受けるんじゃありません!!」とみんなが叱られない程度に、ですけどね^^

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次