
先生、こんにちは!
前回の質問で少し気になったことがあります。
既存曲のテンポをDAWに合わせる時、バスドラのアタック開始の瞬間ではなく、音量のピークを拍線に合わせるのであれば
ドラム音源のバスドラを入れる時、実はサンプルを少し前倒しにしたり、トラック全体のTickをマイナスにする必要があったりするんですか?
よろしくお願いします!
>既存曲のテンポをDAWに合わせる時、バスドラのアタック開始の瞬間ではなく、音量のピークを拍線に合わせるのであれば
「キックだけ」が鳴っている箇所なら、無音状態から波形が動き始めるところに合わせてもいいですが、通常は他の楽器がジャカスカ鳴っていて、キックが厳密に鳴り始める瞬間なんて波形から読み取ることは不可能ですから、いつもピークに合わせておけばそれでOK、ということです。
また、キックやスネアなどアタックの鋭い打楽器の場合、音源の作りが悪いと遅れて聞こえる時があるので、そういう場合はレンダリングして波形を確認してみるといいですね。波形で見てみて発音が遅かったら少し前に出すのもアリです。僕はよっぽど気になる時しかやりませんけどね。
物理的に正しいタイミングが、音楽的に最も心地よいタイミング、というわけでもないので、ヒップホップなどグルーブが重要なジャンルの場合にスネアを少し遅らせたり、ハイハットを少し前めにしたり、色々と凝ったことをする人も多いです。
一方でアンビやハウスだと良いグルーヴを作るというよりは、特定のパーカッションを”奇妙に聴こえるギリギリ”までわざとズラして味を出したりもします。
そんなわけで「ピッタリが正解」というわけでもないし、かといって微妙なズラしにこだわっても意味の無いジャンルや楽器もありますが、まぁキックなら普通にジャストに置いておけばいいんじゃないですかね。僕も普段からキックのタイミングをズラすことは全くしないです。生演奏がジャストタイミングからズレていてもそれには意味があったりしますが、ジャストにあるノートをズラすことにはあまり意味を感じていないので。
鍵盤楽器なんかは手弾きすると結構ズレますが、気持ちの悪いところだけは直します。ギターを録音する時もそうですね。バックトラックが打ち込みだと、少しのズレでも気になり易いので、許容範囲自体が狭くなりますのでね。
生身の人間が演奏するドラムやギターなんてズレまくりですけど、ライブを聴いていても気にならない=多少のズレなど音楽にとって本来大した問題じゃない、ってことです。でも打ち込みになると「微細なズレがずーっと一貫する」が気持ち悪かったりするので、調整が必要になってくる時もあります。どちらにしても、目じゃなくて耳で判断しましょう。
先生、詳しい返答ありがとうございます!
前回の回答で、「あれ?じゃあ音源もピークを線に合わせた方がいいの?」と困惑しましたが、特に違和感がなければ弄る必要はないんですね。
たまに、DAWで既存曲を拍線に合わせる時、波形を前後少しズラしてみたら、なんだかメトロノームのリズムのフィーリングが変わってしまったように感じるので、じゃあどこを基準に合わせたらリズム感的に正しい?のかずっと疑問に思ってました。
…生演奏ではドラムとギターがかなりズレてても問題ないのも不思議ですね…「『微細なズレがずーっと一貫する』が気持ち悪かったりする」なんか納得できます。
ありがとうございました!