こんばんは。
五月雨式といいますか、連日の書き込み失礼します。
素朴に思ったことなのですが、普段、音楽を作曲したり勉強する際に用いるスケール、「ドレミファソラシド」があります。
こちらはミとファ、それからシとドの音程が短二度、つまり半音ですが、なぜスケールには半音となる音程が二つあることで、明るく(硬く)聞こえたり、また、長調の短三度下から音を出すと暗く(やわらかく)聞こえたりするのでしょうか?
日頃から何の疑いもなく、ドレミファソラシドと歌ったり弾いたり音を出したりしていますが、半音の音程が二つ挟まることで、なぜそのようになるのか?
そういうことをふと思ったのですが、手元の資料(楽典など)にはそれに対する解答は見当たらず……。
先生ならご存じなのかな、と思い、ちょっと聞いてみました。
算数や数学のような厳格なルール?が背景にあるのでしょうか。
平均律とか純正律とか、そういうのが絡んでいる?
初歩的な話や過去に指導した内容だったら、こちらの不勉強だったと思い、改めてご教授頂きたいです。
よろしくお願いします。
人は歴史的・文化的な背景や慣れや経験から、長3度を「明るい」と感じるようですよ。あと、スケール上の全ての音は「高いと明るく、低いと暗く聴こえる」という前提があります。
そしてメジャースケールは、ドレミファの全全半、ソラシドの全全半、この2つの全全半(これをテトラコルドと言うよ)でできていて、ドからミが長3度、ソからシも長3度、だから明るく聴こえるようです。
だからミとシの2つを半音下げて、ドレミbファソラシbドとすると(これはドリア旋法)暗く聴こえます。
そしてドリアの段階でもすでに暗めだけれど、6度が長なせいでちょっと“希望”が残っているイメージ。そこを半音下げて短6度にすると、特有の哀愁や暗さが色濃くなる。だから、よりマイナーらしい“悲壮感”や“しっとりした感じ”に変化します。
さらにレを半音下げればもっと暗くなるし、ソも下げればさらに暗くなる。最後にファも半音下げればスーパーロクリアンスケールといって、最も暗いスケールになります(最も明るいのはリディア)。
エオリア(ナチュラルマイナー)が淘汰されずに残って現代のマイナースケールになったのは、スケール上にできるトライアドも含めて「丁度良い塩梅」だったからでしょうね。歴史的にはドリアの方が古いけど。ドリアだと4番目の和音がメジャートライアドになって明るくなっちゃうし。
船橋先生
ありがとうございます!
なるほど、テトラコルド、つまり「四」を基準とした考えで、完全四度が二つ重なってオクターブになる、と考える感じですかね。初めて知りました。
手元に資料が足りないので、あくまでWeb上(藝大のリポジトリなど)ですが、ちょっと調べてみると、日本の音階や民謡もそれに則った?形のようですね。
小泉理論というなにやら難しい内容のものも見かけたり……。
四を基準としたということなので、船橋先生から最初にレッスンしていただいた、鍵盤のコード弾き(完全四度ずつ上がる基礎トレーニング)とも、繋がってきそうですね。
わざわざ書いていただき、ありがとうございました!