Ozone de マスタリング Part11 Codec前編

デジタル・オーディオの解像度

DAWの中では通常、オーディオ信号を以下のような解像度で扱っています(ま、他にもあるっちゃあるんだけど)。

【サンプリング周波数】(時間方向の解像度)

 44100Hz(CDと同じ)
 48000Hz
 96000Hz
 192000Hz

【ビット深度】(音量方向の解像度)

 16bit(CDと同じ)
 24bit
 32bitFloat

非圧縮

これらは、アナログ・オーディオ信号(電気信号)を時間と音量の2軸で素直にデジタル化したものであり、このようなデジタル・オーディオ信号の状態を”非圧縮”(リニアPCM)と呼びます。流れてくる音を、1秒間に何万分割もして、その瞬間瞬間の音量を数値で記録する、そんなイメージです。

これらの情報が、パソコン上でファイルになっている場合は”WAV”という種類のファイルになります(Macではaiffという形式のこともある)。一般の音楽CDに記録されているオーディオ情報は、パソコン上にある44100Hz/16bitのWAVファイルと同じ形式で、当然非圧縮です。

圧縮

さて、”非圧縮”があるなら”圧縮”があるわけで、それ何かと言うと、皆さんがよく御存じの”mp3”や、iTunesの”m4a”といったものです。これらは、音質は犠牲となるものの、情報量が少なくなるように様々な工夫を凝らして数値化するので、パソコンや携帯プレイヤー上でのファイルサイズは、非圧縮のオーディオファイル(WAVやaiff)よりずっと小さくなります。

※これらの”圧縮”はコンプレッサーやマキシマイザーで言うところの圧縮とは意味が全く違いますので、混同しないようにね。

オーディオに限ったことではありませんが、情報を数値化(コード化)することを”エンコード”、それをもとの情報に戻すことを”デコード”と言います。またエンコード&デコードする方式のことを、”code”と、”decode”から文字って”co-dec”→”Codec”=コーデックと呼びます。

コーデック “Codec”

はい、やっと”Codec”に辿り着きました。ふう・・・。パソコンで扱われるオーディオのコーデックには以下のようなものがあります。

[wc_row][wc_column size=”one-third” position=”first”]

コーデック名
リニアPCM
MP3
AAC
WMA
FLAC

[/wc_column][wc_column size=”one-third”]

ファイルの種類
wav / aiff(Mac)
mp3
m4a(Mac/iTunes)
wma(Windows)
flac

[/wc_column][wc_column size=”one-third” position=”last”]

圧縮
非圧縮
圧縮
圧縮
圧縮
可逆圧縮

[/wc_column][/wc_row]

実際、他にもたくさんありますが、良く知られているのはこんなところです。flacは、非圧縮状態に戻しながら再生するので、ファイルサイズは小さくてもwavと”全く同じ音質”で再生されます。優秀~♪ 早く世界中flacになって欲しいわい。

後編へ続く

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