今日からは、モジュールを順番にいじっていきます。
最初はマキシマイザーから
僕がどこから触るかというと、まずマキシマイザーからです。というのも、マキシマイズするとバランスその他、様々な要素が大きく変化するので、初めにオンにしておいて、”マキシマイザーを通過した音”を聴きながら、その他のモジュールを調整していくためです。
アウトプット・シーリングを-0.3dBに
で、マキシマイザーのどこから触るかというと、まずアウトプット・シーリングです。”信号を圧縮した後、どこまでレベルを上げるのか”という部分ですね。ここを-0.3dBしておく。これは音を聴かずに調整してOKです。0.0dBのままや、-0.1dBだとプレイヤーによっては歪んだりするので-0.3dBにしておきます。
インプット・レベルを上げる
次がインプット・レベル。2mixは当然のことながらクリップ(オーバー・レベル)しないよう、最大値が0dBより低く制作してあるわけですが、これをギリギリまで上げます。
やり方としては、まず楽曲が最大音量となる箇所でインプットのピークレベルメーターがどのような値を示すがをチェックします。例えばこのプロジェクトだと楽曲の最大音量の箇所で-3.3dBです。
アウトプット・シーリングで-0.3dBしているので、(-3.3)-(-3)=(-3.0)ということで、インプットレベルをあと3.0dB持ち上げでも”信号を、アウトプット・シーリング値を超えないギリギリの音量でマキシマイザーへインプットできる”ということになります(つまり、もしもスレッショルド・レベルを下げ無かったら、信号が歪まずにスルーされる最大音量ということです)。
インプット低めで好結果が得られる場合も
この部分、僕はインプットで0dBギリギリにしますが、マキシマイザーによっては、あえて低めのレベルでインプットしておいて、それをドッカン!とマキシマイズした方が「音がイイような気がする」という場合もあります。ビット解像度の関係だと思いますが理由は詳しくわかりません。低めで入れるのは物理的には不利なわけですが、必ずしも”物理的に良い音”=”人にとっての良い音”というわけではない、ということですね。
今回のまとめ
①アウトプット・シーリングを無条件に-0.3dB
②楽曲のピークレベルを確認(このケースでは-3.3dB。見難い!)
③インプット・レベルを調整するフェーダーで、
④オーバーレベルしないギリギリまで上げる(このケースでは3.0dB上げられる)
Ozone7では数値入力もできますので、④では値をダブルクリックして直接”3”とタイピングしてもOK。
今日はここまで!
次回はスレッショルドレベル、そしてピークレベルメーターとRMSメータの違いについて書きます