デジタル・オーディオの解像度
DAWの中では通常、オーディオ信号を以下のような解像度で扱っています(ま、他にもあるっちゃあるんだけど)。
【サンプリング周波数】(時間方向の解像度)
44100Hz(CDと同じ)
48000Hz
96000Hz
192000Hz
【ビット深度】(音量方向の解像度)
16bit(CDと同じ)
24bit
32bitFloat
非圧縮
これらは、アナログ・オーディオ信号(電気信号)を時間と音量の2軸で素直にデジタル化したものであり、このようなデジタル・オーディオ信号の状態を”非圧縮”(リニアPCM)と呼びます。流れてくる音を、1秒間に何万分割もして、その瞬間瞬間の音量を数値で記録する、そんなイメージです。
これらの情報が、パソコン上でファイルになっている場合は”WAV”という種類のファイルになります(Macではaiffという形式のこともある)。一般の音楽CDに記録されているオーディオ情報は、パソコン上にある44100Hz/16bitのWAVファイルと同じ形式で、当然非圧縮です。
圧縮
さて、”非圧縮”があるなら”圧縮”があるわけで、それ何かと言うと、皆さんがよく御存じの”mp3”や、iTunesの”m4a”といったものです。これらは、音質は犠牲となるものの、情報量が少なくなるように様々な工夫を凝らして数値化するので、パソコンや携帯プレイヤー上でのファイルサイズは、非圧縮のオーディオファイル(WAVやaiff)よりずっと小さくなります。
※これらの”圧縮”はコンプレッサーやマキシマイザーで言うところの圧縮とは意味が全く違いますので、混同しないようにね。
オーディオに限ったことではありませんが、情報を数値化(コード化)することを”エンコード”、それをもとの情報に戻すことを”デコード”と言います。またエンコード&デコードする方式のことを、”code”と、”decode”から文字って”co-dec”→”Codec”=コーデックと呼びます。
コーデック “Codec”
はい、やっと”Codec”に辿り着きました。ふう・・・。パソコンで扱われるオーディオのコーデックには以下のようなものがあります。
コーデック名 | ファイルの種類 | 圧縮タイプ |
---|---|---|
リニアPCM | wav / aiff(Mac) | 非圧縮 |
MP3 | mp3 | 圧縮 |
AAC | m4a(Mac/iTunes) | 圧縮 |
WMA | wma(Windows) | 圧縮 |
FLAC | flac | 可逆圧縮 |
実際、他にもたくさんありますが、良く知られているのはこんなところです。flacは、非圧縮状態に戻しながら再生するので、ファイルサイズは小さくてもwavと”全く同じ音質”で再生されます。優秀~♪ 早く世界中flacになって欲しいわい。
後編へ続く