Fab FilterのC2 コンプレッサー、音も視認性も良く、高いクォリティを目指す上級者やプロから、コンプレッサーについて勉強を始めたばかりの初心者まで、どのようなレベルのクリエイターにも価値のあるシングルバンド・コンプレッサーです。
豊富なプリセットが用意されていますが、それぞれがどういったものなのかはマニュアルに一切の記載がありません。”手がかりはプリセットの名称” ということで、全てのプリセット名をChatGPT(Pro mode)に投げて、プリセット名から中のセッティングを推測してもらいました。AIの「勘違い」も中にはあるとは思いますが、何らかの手がかりにはなりそうですので、ここに一覧としてまとめておきます。プリセットを選ぶ際、辞書のように使って頂けたら幸いです。
またPro-C2に搭載された各モードについてもマニュアル以上に詳しく解説していますので、ぜひお役立て下さい。
Bass
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
DI Attack Enhancer bM
ダイレクトインのベース信号でアタック感を際立たせる設定と推測されます。やや遅めのアタックや中程度のリリースを用いて、立ち上がりのエッジを強調しつつ過度なつぶれを防ぎ、輪郭を前面に出す狙いがあるでしょう。
ベース(特にダイレクトイン)、ロック、ファンク、ポップ
DI Attack Reduction bM
ダイレクトインのベース信号を対象としながら、アタックのピークを抑える設定と考えられます。速いアタックとやや長めのリリースを用いて、激しい立ち上がりをなだらかに整え、より均一な音量感を得る意図があるでしょう。
ベース(特にダイレクトイン)、ジャズ、アコースティック、ブルース
Punchy Bass Guitar Dax
エレキベースの音に明確なパンチを与えるプリセットと推測されます。中〜高めの圧縮率とやや短めのアタックで瞬発力を保ちつつ、ミドルレンジを押し出す設定により、ロックやファンクなどで存在感を増す効果が期待できます。
エレキベース、ロック、ファンク、ポップ
Upright Bass Gentle bM
ウッドベースの自然な響きを重視し、全体を穏やかにまとめるコンプ設定と思われます。低めの比率(Ratio)と緩やかなアタック・リリースで、アコースティックな温かみや余韻を損なわずにダイナミクスをコントロールする狙いがあるでしょう。
ウッドベース、ジャズ、クラシック、アコースティックポップ
Upright Bass Groovy bM
ウッドベースの生々しさを残しつつ、リズムのノリを引き立てる設定と推測されます。中程度のコンプレッションとやや強調されたアタック感を組み合わせ、ベースラインに心地よい推進力を与える効果が期待できます。
ウッドベース、ファンク、ジャズ、スウィング
Upright Bass Snappy bM
ウッドベースをよりアグレッシブかつ歯切れよく聞かせるプリセットと考えられます。やや高めの圧縮比と短めのアタックで強めの立ち上がりを確保し、スラップやアタック音をしっかり際立たせる設定が意図されているでしょう。
ウッドベース、スラップスタイル、ファンク、ジャズ
Drums
Bus
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
A bit of Control bM
ドラム全体をわずかにまとめる、優しいコンプ設定。高すぎない比率と自然なアタックを組み合わせ、ダイナミクスを潰しすぎず安定感を与えるのが狙いで、過度な色付けをせずに要素をナチュラルに統合する。
ドラム全般、ジャズ、アコースティック、オーケストラ
Big Smack bM
高レシオと短いアタックで強めに潰し、パンチ感や迫力を大幅に増幅する大胆なドラムバス用設定。ロックやポップなどでエネルギッシュな印象を与えたい場合に最適。特にリズム全体を前に出したいトラックで威力を発揮し、存在感を際立たせるのに有用。
ドラム全般、ロック、メタル、ポップ
Groovy Glue 01 bM
ドラム要素をやや緩めのコンプレッションで馴染ませ、全体に統一感を与える設定。アタックを残しつつ中域をまとめるため、ナチュラルな一体感を強調し、グルーヴを活かせる。ロックやポップだけでなく、多様なジャンルに対応しやすい柔軟さも持ち合わせているのが特徴。
ドラム全般、ポップ、ファンク、エレクトロニカ
Groovy Glue 02 bM
「Groovy Glue 01」より強めにコンプレッションを掛け、ドラムのまとまりをさらに強調。適度なアタックの残し具合を維持しつつ、全帯域をまとめることでより一体感のあるグルーヴを生む。
ドラム全般、ロック、ヒップホップ、ダンスミュージック
Obnoxious Squash bM
非常に高いレシオと素早いアタックで極端に潰し、攻撃的かつ派手なドラムバスを作り上げる設定。元の音の自然さは失われるものの、圧倒的な迫力を得たい場面で効果を発揮する。
ドラム全般、ハードロック、メタル、EDM
Parallel Choke bM
パラレルコンプレッションで過激に潰した成分を加え、アタックを強調する狙いのプリセット。短いアタックと高いレシオでピークを抑え、ブレンド次第でタイト感と存在感をコントロールできる。
ドラム全般、ロック、ポップ、ダンスミュージック
Parallel Weight bM
パラレルでローエンドや全体の厚みを増強し、サウンドに重みを持たせる設定。中〜高レシオと緩やかなアタックを用いて、過度なピークを抑えつつドラムに安定感と迫力を与える。
ドラム全般、ヒップホップ、EDM、ファンク
Subtle Peak Control bM
ドラムのピュアなキャラクターを保持しつつ、小さめのピークだけを軽く抑えるコンプ設定。比較的速いアタックと控えめなレシオで、自然なダイナミクスを保ちながら音を整理する。
ドラム全般、ジャズ、アコースティック、クラシック
Kick
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Anti-Punch bM
キックの過度なアタックを抑えて、ミックス内での主張をやや和らげる設定。素早いアタックと中程度のリリースを組み合わせることで、ピークを滑らかにしつつも低域の存在感を確保する。
キックドラム、ジャズ、アコースティック、バラード
Jazz KD Subtle Control bM
ジャズ系のキックに焦点を当て、ソフトなアタックと余韻を活かすコンプ。穏やかなレシオとアタックでダイナミクスを軽く整え、アコースティック編成でも自然な広がりを保ちやすい設定。
キックドラム、ジャズ、クラシック、アコースティックポップ
Punchy Rock Kick 01 bM
ロック系キックのアタックを前面に押し出し、バンドアンサンブルを力強く下支えする設定。中〜高レシオと短めアタックでトランジェントを際立たせ、存在感と迫力を増大させる狙い。
キックドラム、ロック、ポップ、ダンスミュージック
Punchy Rock Kick 02 bM
Punchy Rock Kick 01をさらにアグレッシブにした印象で、より強烈なアタックと音圧を実現。高いレシオと極端に短いアタックを組み合わせ、激しいジャンルで確実にキックを前に出す。
キックドラム、ハードロック、メタル、EDM
OverHeads
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Hard Hitting bM
オーバーヘッドのシンバルやスネア成分を力強く強調し、激しいアタックを得られる設定。高いレシオと短いアタックでピークを抑えつつ音圧を稼ぎ、ロック寄りの派手なサウンドに仕上げる。
オーバーヘッド、ロック、ポップ、メタル
Subtle Splash Control bM
シンバルの金属感を抑えて耳障りを軽減し、空間の広がりを保持するコンプ設定。比較的速いアタックで過剰なピークを丸め、程よいリリースで自然な余韻を残すため、聴きやすいサウンドを維持できる。
オーバーヘッド、ジャズ、アコースティック、クラシック
Room
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Mid Focused Punch bM
中域帯域に焦点を当ててパンチ感を強調し、ルームの残響を活かしながらもタイトなアタックを保つ設定が想定される。歯切れ良いミッド成分を前面に押し出し、全体の明瞭度を高める効果が期待できる。
ルームマイク、ロック、ポップ、ファンク
Subtle Dynamics Control bM
控えめなコンプレッションでルームサウンドを自然に整え、過度なアタックを抑えつつ空間の広がりを活かす設定。微妙なダイナミクスをコントロールし、演奏のニュアンスを損なわない効果が期待できる。
ルームマイク、ジャズ、アコースティック、クラシック
Snare
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Crunch Punch bM
スネアのアタックに力強いパンチを与え、ざらついた質感を際立たせる激しめのコンプレッション。ロックやアグレッシブなジャンルでのスネアに切れ味と存在感を持たせる狙いがある。
スネアドラム、ロック、ポップ、メタル
Natural Sustain bM
スネアの自然な余韻を強調し、極端なアタック圧縮を避けながら程よい制御を狙うプリセット。リムショットなどの繊細な演奏表現を保ちつつ、まとまりを持たせるイメージ。空気感を維持し、楽曲全体での混ざりやすさを意識した設定が想定される。
スネアドラム、ジャズ、アコースティック、ブルース
Nice n Thick bM
やや強めのコンプレッションでスネアの重厚感を演出し、存在感のある太い響きを狙う設定。ロックやポップスなどで主張感のあるスネアサウンドを求める際に使いやすいプリセット。
スネアドラム、ヒップホップ、ファンク、R&B
Snare Snap 01 bM
スネアのスナップ感を強調し、軽快かつシャープなアタックを引き出すプリセット。細かいリリース設定により、リズムのキレを強化しながらも余韻が過度にならないよう制御する狙いがある。
スネアドラム、ロック、ファンク、ポップ
Snare Snap 02 bM
スナップ感をさらに増強しつつ、中域のボディをしっかり保持するバランス型の設定。アタックの粒立ちを損なわずに抜けを良くし、スネアをタイトに前に出したい場面で役立つプリセット。
スネアドラム、ハードロック、メタル、エレクトロニカ
Snare Snap 03 bM
より過激にアタックを強調し、サウンドを前面に押し出すハイインパクトなスナップ用設定。エレクトロ系や激しい曲調でのアクセントに適し、存在感を最大限に高める狙いが見込める。
スネアドラム、ロック、ポップ、ダンスミュージック
Solid bM
スネアを過度に歪ませず、しっかりとまとまりのある安定感を与えるコンプレッション。パンチと安定性のバランスを重視し、幅広いジャンルに対応可能な汎用性の高さが特徴。
スネアドラム、ファンク、ヒップホップ、EDM
Toms
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Floor Low – Sustain and Control bM
フロアタムの低域を支えつつ、響きを長めに残して迫力を持たせるコンプレッション。過剰なボワつきを抑えながらダイナミクスを整え、曲の土台となるリズムに重厚感を与える狙いがある。
フロアタム、ジャズ、アコースティック、ブルース
Floor Mid – Sustain and Control bM
中低域を強調してフロアタムの深みを引き出し、鳴りを程よく持続させる設定。アタックを過度に潰さずにエネルギー感をキープし、リズム全体の厚みを増すのに適したバランスが特徴。
フロアタム、ロック、ポップ、クラシック
High – Sustain and Control bM
ハイタムの明るい音色を活かしつつ、余韻をしっかりコントロールして一貫したサウンドに整える。スピード感のあるアタックを活かしながら、不要な鳴りを抑えてクリアなトーンを保つ狙い。
ハイタム、ポップ、ジャズ、ファンク
Mid – Sustain and Control bM
中音域のタムに焦点を当て、アタックとサステインをバランスよく強調するプリセット。アンサンブル内で埋もれにくく、程よい深さを与えながらもタイトな響きに仕上げる設定が想定される。
ミッドタム、ロック、メタル、ポップ
Guitar
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Bite and Sustain bM
歯切れの良いアタックを強調しつつ適度なサステインを保つ設定。ソロやリードでの存在感を引き出し、ミッドレンジに張りを与えるコンプレッションが想定される。
エレキギター、ロック、ブルース、ファンク
Low False Tone Fix bM
低音域に不要な倍音やこもり感が出た場合の修正を狙った設定。ローエンドを引き締めつつギターの明瞭度を確保するコンプレッションが推測される。
エレキギター、ポップ、ジャズ、アコースティック
Mastering
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Bass Control mk1 bM
重低音を過度に抑えずに整える設定。マスキングを防ぎながら低音域を安定させ、マスタリング全体のバランスを保ちやすくする狙いが推測される。
ミックス全般、ロック、ポップ、アコースティック
Bass Control mk2 bM
mk1よりもアグレッシブに低域をコントロールしつつ、必要な部分のキレを維持。低音の輪郭を明確化し、楽曲全体の明瞭度を高めるコンプレッションが想定される。
ミックス全般、ポップ、ロック、エレクトロニカ
Bass Control mk3 bM
さらに深いローエンドの制御を想定したプリセット。サブベース領域をまとめながら迫力を損なわないよう工夫し、よりモダンな低域の安定を狙う設定と思われる。
ミックス全般、EDM、ヒップホップ、メタル
EDM Mega Mid Control bM
EDMなどのクラブ向けトラックで中域を強力に整える設定。ボーカルやシンセの存在感を際立たせ、全体のパンチを損なわずにコントロールする。
EDM、ダンスミュージック、クラブトラック
EDM Punch 01 bM
EDMのキックやベースを強調し、推進力を与えるための設定。アタックを残しつつピークを抑えてタイトな低域と迫力ある中域を狙うコンプレッション。
EDM、ヒップホップ、ポップ、ダンスミュージック
EDM Punch 02 bM
Punch 01よりアタック制御がやや強めと予想。グルーヴをさらに押し出し、ダンスフロアでのインパクトを向上させるためのプリセット。
EDM、ダンスミュージック、クラブトラック
Fluffy bM
全体をふんわりと包み込むような穏やかなコンプレッション。強いアタックを抑えつつ繊細な質感を残し、心地よい広がりを実現する設定が想定される。
アコースティック、クラシック、バラード
Gentle L-R Levelling bM
左右チャンネルのレベルを自然に整えるステレオ・レベリング用設定。大きく潰さずに左右差を均一化し、全体をまとめる。
ミックス全般、オーケストラ、アコースティック
Gentle wide mastering NH
マスタリングでサウンドを広がりのある状態に仕上げる穏やかなコンプレッション。空間的な奥行きを損なわずまとまりを得る設定。
ミックス全般、映画音楽、ジャズ、クラシック
Golden Transparency bM
極めて透明感のあるコンプレッションで、音像を変えずにダイナミクスを制御。ハイファイな仕上がりを求めるマスタリング時に有効と推測される。
ミックス全般、ポップ、ジャズ、クラシック
Hard knee limit
ピークをしっかり抑えるハードニー設定。強いトランジェントをタイトにコントロールしたい場合に適し、クリップ寸前を安定化させる。
ロック、メタル、EDM、ダンスミュージック
Hard Rock Punch Glue bM
ハードロックのミックスにパンチと一体感を与える設定。アタックを強めに制御し、リズム帯を引き締めながらギターやボーカルをまとめる接着力を想定。
ハードロック、メタル、ポップパンク
Kick Whacks Side bM
キックのアタックを際立たせるための設定と推測。サイドチェーン活用で他要素を抑えつつキックを前面に押し出すコンプレッションが考えられる。
EDM、ヒップホップ、ダンスミュージック
Last Minute Vocal Tweak bM
マスタリング時にボーカルを微調整したい場合の設定か。高域のディテールや存在感を保ちながら、ダイナミクスのばらつきを穏やかに整える。
ポップ、ジャズ、ナレーション、映画音楽
Low-Mid Control bM
低中域のこもり感を整え、ミックス全体の透明度を上げる設定。厚みを損なわずに微調整し、明瞭度とバランスを確保するコンプレッションが想定される。
ミックス全般、ポップ、ロック、アコースティック
Low-Mid Control mk1 bM
オリジナルのLow-Mid Controlより繊細なアプローチが想定。特定帯域を軽く抑えつつ全体のニュアンスを保つソフトな動作が推測される。
ミックス全般、アコースティック、クラシック
Low-Mid Control mk2 bM
mk1より強めに低中域を引き締める設定。こもりやすい帯域をしっかり制御し、エネルギーは維持しながら混濁を抑えるコンプレッションが予想される。
ミックス全般、ロック、ヒップホップ、EDM
Low-Mid Control mk3 bM
mk2よりさらに積極的に低中域を整える設定。重厚感を削りすぎずに解像度を高め、モダンでシャープなサウンドを目指す狙いがあると考えられる。
ミックス全般、モダンポップ、メタル、ダンスミュージック
M-S Parallel Glue bM
ミッド・サイド処理をパラレルで行い、ステレオ幅とまとまりを両立するプリセット。センターの安定感を保ちつつ左右の広がりをまとめる。
映画音楽、クラシック、オーケストラ、ジャズ
Mid Range Tonal Calmness bM
中域の荒さや尖ったピークをなだめるコンプレッション。ボーカルや主要楽器の聴き疲れを抑え、全体を穏やかに仕上げる。
ミックス全般、アコースティック、クラシック
More detail in the low NH
低域のディテールを引き出す緩やかなコンプレッション。必要以上に潰さず、ベースやキックの分離感を高める設定が推測される。
ミックス全般、ロック、ポップ、EDM
Organic Thickness bM
自然な響きを残しつつ全体の厚みを増やす設定。過度な圧縮感を避けながら密度を高め、存在感あるサウンドを狙う。
ミックス全般、アコースティック、映画音楽
Parallel Punch bM
パラレルコンプによるパンチ感付与を想定した設定。元のアタックを活かしつつローの力強さをブーストし、迫力を加える。
ロック、EDM、ヒップホップ、ポップ
Squash limit soft knee NH
ソフトニーで大きめに潰しながらも極端な違和感を抑える設定。アグレッシブなリミッティング効果を得たいが硬さは避けたい場合に適していると推測。
ロック、メタル、EDM、ポップ
Squash limit soft Opto NH
光学式コンプ風の滑らかな動作特性で、大きく潰しつつもナチュラルな印象を保持。ソフトながらも押し出し感をキープしたい場合に有効と考えられる。
映画音楽、クラシック、バラード
Tighten Classical Music NH
クラシック音源をわずかに引き締める控えめな設定。ダイナミクスを損なわず、繊細なニュアンスを残しながらアンサンブルの明瞭度を上げる。
クラシック、映画音楽、オーケストラ
Tighten Classical Warm NH
クラシックに温かみを与えつつ緩やかにダイナミクスを制御する設定。金管や弦の艶を失わず、アンサンブルをほどよくまとめる狙いがある。
クラシック、バラード、オーケストラ
Mix bus
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
EDM Mid Side Transient Separation bM
ミッド・サイドでトランジェントを分離し、ステレオ感を強調する設定。センターとサイドを的確に制御してビートの立体感を高める狙いがある。
EDM、ダンスミュージック、クラブトラック
EDM Side Enhancer 01 bM
サイド成分を強調して空間的な広がりを増す設定。高域を中心にステレオイメージを拡大し、バス全体を華やかに演出するコンプレッションが想定される。
EDM、ポップ、ヒップホップ、クラブトラック
EDM Side Enhancer 02 bM
01よりもさらに積極的にサイドを強調する設定。クラブシーン向けのインパクトを重視し、広がりと迫力を強化する効果が考えられる。
EDM、ヒップホップ、ダンスミュージック
EDM Subtle Pump Pulse bM
ポンピング感を加味しながらも控えめな強度で全体を動かす設定。キックと連動した軽い揺れを与えて、グルーヴをプラスするコンプレッションと推測される。
EDM、ダンスミュージック、ポップ
Low-Mid Control bM
ミックスバス全体で低中域の混濁を抑え、クリアさを増す設定。過度な圧縮を避けつつ要素の分離感を高める効果が期待される。
ミックス全般、ロック、ポップ、アコースティック
Slight Transient Extraction bM
微妙なトランジェントを際立たせることで、ミックスの輪郭を整える。過度に固くならずルーズさを減らすバランス重視の設定が想定される。
ミックス全般、ジャズ、クラシック、バラード
Piano
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
10 Tons of Weight bM
ピアノ音に大きな重みと厚みを加える強めの設定。低域やミッドを力強く支え、存在感を強化しつつも過度のつぶれを回避して深みを演出すると考えられる。
ピアノ(重厚な低音)、クラシック、バラード、ジャズ
Almost Choked bM
アタックや余韻を思い切り抑え、タイトで詰まったサウンドにまとめる設定。ダイナミクスを極端に狭めつつ、混ざりやすさを優先したアレンジに適していると推測される。
ピアノ(タイトで詰まった音色)、モダンポップ、EDM、ジャズ
Invisible Sustain bM
コンプレッションを感じさせない自然な方法でサスティンを伸ばす設定。アタックを邪魔せず余韻を増やし、透明感のあるピアノサウンドを維持すると考えられる。
ピアノ(自然な響き)、アコースティック、クラシック、バラード
Special
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Add 34ms Look-Ahead bM
34msのルックアヘッドを活かし、ピークを先読みしてより正確に制御する設定。アタックが急激に突出する音源で、歪みやクリップを抑えつつ自然な輪郭を保つ狙いがある。
サウンドデザイン、映画音楽、ゲーム音楽
Limiting Snare in Middle bM
センターにあるスネアを主にリミッティングする狙いの設定。スネアのピークを押さえ込みつつ、全体バランスを維持してリズムの芯を強調する効果が期待される。
スネア、ポップ、ロック、ジャズ
Love Me Tender bM
なめらかなコンプレッションを適用し、柔らかく優しいサウンドに仕上げる設定。アタックを軽くコントロールし、ふんわりとした雰囲気を作り出すと考えられる。
弦楽器、映画音楽、バラード
Mid Does Side bM
ミッド成分の動作をサイドチャンネルへ反映させるユニークな設定。ステレオ感を変化させ、中心と左右を同時にコントロールして広がりを演出する狙いがある。
ミックス全般、EDM、ダンス、実験音楽
Mid Only, Parallel bM
ミッド成分のみをパラレルで圧縮し、センターの存在感を高める設定。ステレオの左右をほぼ影響させずに芯を強化するため、ボーカルや主旋律の明瞭度を向上させる。
ミックス全般、クラシック、映画音楽
Parallel compression
元音を生かしつつサブで圧縮した音をブレンドする、定番のパラレルコンプレッション設定。厚みとパンチを追加しながらも過度なつぶれを回避すると考えられる。
ドラム全般、ロック、ファンク、ポップ
Pump me to the radio NH
ラジオ的なポンピング効果を狙い、トラックを前面に押し出す設定。アタックとリリースの動きでビートに躍動感を与え、モダンなサウンドを狙うと推測される。
EDM、ダンスミュージック、クラブトラック
Pumper NH
さらに強いポンピングを生み出すアグレッシブな設定。ダンス系トラックなどで、リズムの跳ねや勢いを際立たせ、エネルギー感を最大化するコンプレッションが想定される。
EDM、ダンスミュージック、ポップ
Push that side
サイド成分を強めに処理してステレオの広がりを押し出す設定。左右をぐっと持ち上げることで空間的な奥行きや開放感を引き出す効果が期待される。
ステレオミックス、ポップ、ダンスミュージック
Side Does Mid bM
サイドチャンネルのコンプレッション動作をミッドに反映する設定。広がりとセンターの関係性を独特にコントロールし、サウンドに立体感を付与する狙いがある。
ミックス全般、ロック、クラシック
Vocals
プリセット名
推測されるコンプレッションの特徴
適した楽器やジャンル
Agressive bM
強めのレシオと短いアタックでボーカルを前に押し出す攻撃的な設定。ピークを抑えながら存在感を際立たせ、ロックやエッジの効いた楽曲に向いていると推測される。
ボーカル全般、ロック、EDM、ポップ
Biting bM
歯切れの良いアタックを活かし、ボーカルをシャープに際立たせる設定。中高域をやや強調して抜け感を重視し、ミックスの中で明瞭に存在させる狙いがある。
ボーカル全般、ポップ、ロック、ファンク
Control bM
過度につぶさず自然なダイナミクスを保つ穏やかな設定。ピークは適度に抑えつつボーカルの表情を生かし、ポップスやバラードなど幅広いジャンルで使いやすい。
ボーカル全般、アコースティック、クラシック、ジャズ
De-essing bM
歯擦音の強い高域をターゲットにするデ・エッシング用設定。ボーカルの「サ行」やシビランスを抑え、耳障りを軽減して聴きやすさを向上させる狙いが考えられる。
ボーカル全般、ナレーション、ポップ、ジャズ
De-essing Stereo Backing Vocals bM
ステレオ展開されたバックコーラスに対するデ・エッシング設定。左右を均等に処理し、コーラスのまとまりやクリアさを保ちながら不要な歯擦音を低減する。
コーラス、ポップ、R&B、アコースティック
Pro Voice Over bM
ナレーションやボイスオーバーに最適な、聴き取りやすさ重視のコンプレッション。レベルを揃えつつ音質の透明感を保ち、番組や映像作品での使いやすさを狙う。
ナレーション、ポッドキャスト、映画音楽
Punchy Vocals bM
ボーカルにパンチ力を与えるためにアタックを強調する設定。高めのレシオでダイナミクスを引き締め、密度の高い存在感でロックやポップスに適合する。
ボーカル全般、ロック、ポップ、ファンク
Something For Nothing Dax
独特の音作りを想定した特化型コンプレッション。緩やかなアタックコントロールと周波数帯の微調整で、薄味の素材にも芯と鮮明さを与える狙いがある。
ボーカル全般、実験音楽、サウンドデザイン
Spoken Word Squeeze bM
話し言葉向けにレベルを均一化し、明瞭度を高める設定。ピークをやや積極的に抑えつつも声のニュアンスは保ち、リスナーに伝わりやすい印象を狙うコンプレッション。
ナレーション、ポッドキャスト、映画音楽
Total Control bM
ボーカル全体をしっかり制御する強めの設定。ダイナミクス幅を狭めて音量のばらつきを最小化しながらも、楽曲内での存在感をキープする狙いがある。
ボーカル全般、バラード、アコースティック、クラシック
Upfront
ミックスの前面にボーカルを配置し、抜けを良くする設定。やや強めのコンプでピークを抑えつつも高域を活かし、歌声をリスナーの耳に直に届ける効果が期待される。
ボーカル全般、ポップ、ジャズ、映画音楽
各モード解説
Clean
- 特徴: 歪みが少なく、透明感のあるコンプレッション。
- 用途: オールラウンドに使える万能タイプ。
- 解説: クリーンなサウンドを保ちながらダイナミクスを制御できるため、ナチュラルなミキシングやマスタリングに適しています。SSL GシリーズのVCAコンプレッサーのような特性を持つ可能性があります。
Classic
- 特徴: ヴィンテージ機材を模したコンプレッション。
- 用途: ボーカル、ドラム、ベースなどのトラックで使用。
- 解説: 公式の情報ではFETタイプの特性を持つとされています。1176のような高速アタックの特性がありつつ、フィードバック構造によるスムーズなコンプレッションが特徴。ヴィンテージな質感を加えたい場合に有効。
Opto
- 特徴: 光学式コンプレッサーの特性を持ち、アタックが遅く、非常にソフトなニー。
- 用途: ボーカルやアコースティック楽器、ベースに最適。
- 解説: LA-2Aのような光学式コンプレッサーを模したモード。スムーズで自然なコンプレッションが得られ、ダイナミクスを抑えながらも温かみを加えることができる。
Vocal
- 特徴: ボーカル向けに調整されたプリセット的なモード。
- 用途: ボーカル専用。
- 解説: ボーカルに最適化されており、ニーやレシオが固定されている。言葉の明瞭さを確保しつつ、自然なコンプレッションがかかるよう設計されている。
Mastering
- 特徴: 透明感が高く、歪みが非常に少ない。アタックは速く、リリースは非常に遅い。
- 用途: マスタリング全般。
- 解説: 透明感が求められるマスタリング用に最適化されたモード。VCAコンプレッサーのような特性を持ち、細かいダイナミクスコントロールを可能にする。
Bus
- 特徴: バス処理に最適化されており、トラック間の一体感を増す効果。
- 用途: ドラムバス、ミックスバスなど。
- 解説: SSL Gシリーズのバスコンプレッサーのような役割を果たし、複数のトラックをまとめる際の一体感を生み出す。トランジェントを保持しつつ、ダイナミクスを整える。
Punch
- 特徴: 伝統的なアナログ感を持ち、さまざまなサウンドに適応。
- 用途: ドラム、ベース、リズム楽器。
- 解説: FETコンプレッサーのようなキャラクターを持ち、特に1176系の特性が感じられる。アタックが速く、トランジェントを強調しながらコンプレッションをかけることができる。
Pumping
- 特徴: オーバーなポンピング効果を生み出し、ドラムやEDMに最適。
- 用途: EDM、エレクトロ系のダンスミュージック、激しいドラム処理。
- 解説: 俗にいう「ポンピング感」を演出するためのモード。ニーが強調され、リリースが極端に長い設定などが影響して、コンプレッションの動きが大きくなる。ダンスミュージックのキックに同期させたダッキング効果を狙う際にも便利。
ミックスの正しい知識と本格的なスキルが必要なら