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現代社会の情報量と選択の重み
現代人が1日に得る情報量は、縄文人が約27年分かけて得ていた情報量に相当すると言われています。また、私たちは1日に約35,000回もの選択をしているとも言われます。どんな情報を選び、その情報をもとにどんな行動を取るか、それによって人生は大きく変わります。小さなことから大きな決断まで、その一つ一つの選択の結果が、私たちの創り出すものや人生そのものに大きな影響を与えるのです。
昼食の選択とクリエイティブな結果
例えば、ある有名なミキシングエンジニアが「昼食に何を食べるかで、その後の仕事の結果が変わる」と言っていました。「中華にするか、イタリアンにするか、フレンチにするか、それともハンバーガーにするかで、午後の作業の内容が変わる」と。音楽には作り手の気分や意識がそのまま反映されるので、どんな情報を取り入れて、どんな気分で作業に向かうかで「こうしたい」という感覚も変わってくるわけです。昼食に何を選んだかが、その後のエンジニアの評価にもつながってくるのです。
小さな選択が生み出す結果
同じく些細な例として僕が良く生徒に話すのは、極めてゴージャスで壮大なオーケストラ曲を作ろうという時、「まずは腹ごしらえだ」とカップ麺をすすっていたら、なんちゃってゴージャス、なんちゃって壮大にしかならないよ、ということです(『神田川』のアレンジをするのなら良いと思います。♪三畳ひと間の小さな下宿~)
人生を変えた大きな選択
もちろん、大きな選択は人生を大きく変えます。僕が父親の会社をたったの2年で辞めて音楽の世界に戻ることを決意したこと。その選択があって今の自分があります。
それと、友人に誘われて3日間のスキー教室の講師を引き受けたこと。これは音楽のレッスンを始めるきっかけになりました。ただの好奇心(日本人として初めてアルペンスキーのワールドカップでシード選手になった海和俊宏さんに会いたかった)で引き受けただけの仕事。しかしその経験を通じて「自分のスキルで人を幸せにすることの素晴らしさ」に気付きました。もしあの時、誘いを断っていたら、この教室も無かっただろうし、みんなにも出会えていない。ミュージシャンをしていると一般の人に触れる機会がほとんど無く、コンビニ店員、ホテルマン、タクシー運転手くらいしかないので、結果として僕のものの考え方や感じ方も今とは大きく違っていたと思います。
まとめ
今あなたがここまで読み進めていることも選択のひとつです。縄文時代のように情報も行動の選択肢も極端に少ない時代でさえ、長になる者もいれば村八分になる者もいる。現代のように情報や行動の選択肢が無限にあるような時代、どういった情報を得てどのような行動を取るかが人生を導いていく上で決定的な要素だと言えると思います。
私たちが1日に行う35,000回の選択のうち、無意識で行われる選択は約90〜95%と言われています。多くの選択は習慣的で自動的に行われ、意識的に判断されるのはほんの一部に過ぎません。とはいえ意識的に変えられるものも人生に大きな影響を及ぼします。まずは意識できるものから考えてみるのも良いかも知れません。
今年最後の投稿となる今回は、やや啓蒙的な内容でした。どなた様も良い新年をお迎えください。メリークリスマス✨✨✨
あなたもこの教室で習ってみたいなら…