寿司が好きです。音楽より。
幼少期のオレと寿司
寿司は好きです。普通に。でもポカスカとドラムを叩く貧乏ミュージシャン生活が長かったんで寿司の記憶といったら子供の頃、つまり親に扶養されていた頃の記憶がほとんどで、僕の世代だとそれは”不回転ずし”なんですよ。回ってないやつ。まぁ都心に住んでたわけじゃないんで、”大トロ三貫とビール一杯で2万円”とかそんな価格の寿司屋ではなかったけど、それでも”高価なものを家族でたまーに食べに行く”といった感じでした(親父は道楽者だったんでしょっちゅう行ってたようだけど)。
幼い頃、
「大将、今日何かいいのある?」
大人になったらカウンターでそんな風に寿司を頼んでみたいと思ったもんです。何しろ自分で頼むのが恥ずかしくて母親の袖を引っ張って耳元でささやいていたくらいシャイだったんで。でもせっかく小声で頼んでるのに「○○握ってくださいな」「はいよー!○○一丁!!」なぜあんなに大声で復唱するんだろう嫌がらせですか!?
青年期のオレと寿司
で、社会人になると同時に貧乏ミュージシャン生活開始。ライブでキャーキャー言われて女の子達にサインして自宅へ帰ってきたらガスも電気も止められてて、ろうそく(電気はよく止められていたんでその時用の備え)の灯りの中で水のシャワーを浴びたりしてたくらいだから、気が付いたら寿司なんて雲の上の食べ物になっちゃいました。
壮年期のオレと寿司
そして時は流れて、世の中に”回転ずし”なるものが登場したんですよ。もうその頃は貧乏ミュージシャンをそこそこ脱却していたんだけど、今度は逆に「ベルトコンベアーで回ってくる寿司なんか喰いに行くほど落ちぶれちゃあいねえぜ!!」みたいなおかしなプライドが邪魔をして(貧乏時代が長かったので)、回転ずしには全く行かなかったんですね。
かといって不回転ずしの方は相変わらず高価だし、行ってみたところで年齢は大人になったのにさっぱり中身は子供でやっぱり注文する時は恥ずかしい。大人になったら自動的に恥ずかしくなくなるわけじゃない、ということを大人になって知りました(「大将」は来世に持ち越し)
中年期のオレと寿司
そして時は流れに流れて、どれくらい前かな。5年か10年か忘れましたけど、自宅のすぐ近くに回転ずしチェーンの大手”はま寿司”が出来たんですよ。徒歩3分くらいのところに。気が付いたらジジイになってておかしなプライドも朽ち果てていたんで、いそいそと行ってみたんですよ。そしたら何とまあ快適なことでしょう。母親の袖を引っ張っていなくても、大声で復唱されて下を向いていなくても、「あ、あ、、赤貝握ってください」消え入るような声で頼んでいなくても、胸を張って堂々と食べたいものを食べられるじゃないですか! 回転ずしスゲー! ブラボー!!(どこの国から)
で、どハマりして通いに通いまくります。何でこうやることなすこと色々と馬鹿みたいなんだろうオレ。なんなら3日に5回行ったりして(痛風になるでしょう)。でまぁ少ししたら落ち着いて普通の人くらいの頻度でに行くようになります。そして自分の場合、行けば必ずビールは飲むし、しかもだいたいしっかりした量を飲みます。ジョッキ4つとか5つとかグラスなら6つとか7つとか(ビールなんかどれだけ飲んでも大して酔わない)。
でも空のジョッキを片付けてくれないんですよね、会計時に数を数えるから。だからテーブルの上がジョッキだらけになって、周りからみたら”頭のおかしい人”に見えてると思いますが、だいたい足立区に住んでる時点で既にみんな頭がおかしいんで、頭のおかしい人達からおかしいと思われてももうどうでもいいです笑 なんなら帰りに自転車を盗んで帰ったっていいですよ(やめろ)
現在のオレと寿司
そうするといくら寿司が安くても結構な金額になるんですよね。ああいうところは寿司だけじゃなく客も回転させないと商売が成立しないんで(うまいこと言いました)、長居されるのを嫌うんですよね。ほぼほぼ満たされて消費ペースが落ちてきた客より入店したばかりの生きのいい客がドッと消費してくれた方がずっと売り上げになるんで。だから改めて金額を見るとビールがクッソ高いんですよね。で、これだけの金額を支払うのなら、家で寿司を取って冷蔵庫のビールを飲んでいた方がずっと安上がりなのでは?と随分してから気が付きます。でその後は、寿司と言えば”銀のさら” になって現在に至っています。銀のさら「店舗数は宅配寿司業界日本一で、2012年(平成24年)10月現在の総店舗数は356店舗。店舗がない都道府県は岩手県、和歌山県、鳥取県、富山県、石川県、福井県、宮崎県である。」Wkipediaより。
今日のオレと寿司
で、ここからが本編です(長い)。このところ「あそうだ、今日は銀の皿を頼もう! う…営業時間外か」これを3回くらい繰り返していて。なぜか毎度「頼もう!」と思った瞬間が営業終了直後で「あと15分早ければなぁ」を繰り返してました。
昨日はレッスンの無い日だったんだけど、一日まるっと教室の事務作業で、他のことが一切何もできませんでした。悲しい。。。外は雪が積もり始めている(東京はいつだってちょっと暖かくなってきそうな気配がしてきた2月に突如寒くなって雪が降る)。
「そうだ、ちょっとへこみ気味なこんな日こそ寿司だ! 銀の皿だ!」時計を見る。営業終了10分前。「ヤッター!! 今日こそ寿司だぜいえーい。こんな雪の中デリバリーしてくれるんだから、チップをはずんであげよう!!」いそいそとウェブサイトを開いて頼もうと思ったら、
「ただいまネットからのご注文を受け付けておりません。」
しばらく凍り付く。いや、確かに俺が店長だったらこんな雪の日にバイトくんに配達なんかさせて滑って怪我させたくないし、配達中に事故も起こしかねないし、まぁ「今日は休んでおこうね」ってなるよね(それ以前に社内規定があるとは思いますが)。くそー、、、うっう・・・(夕べは豆腐ともやしを食べました)
そんでもって今日はいつもより早く目が覚めて(ジジイですの)、銀のさらが営業を始める10時まで、ブログでも書いて時間をつぶすかなー、、、お!!! 10時を回ったぜ! いえーい! 寿司だ寿司だ! お寿司さまのお通りだーい!! とブラウザを開いたら、
今この瞬間のオレと寿司
「ただいまネットからのご注文を受け付けておりません。」
まあね、そりゃ道路だって凍りますよ。前の日に雪降って今日だって「【関東】この冬一番の防寒を」って言ってたもん。雪国みたいな雪対策なんか全くしていないだろうし。まぁそりゃわかるけどさ・・・あーあ寿司・・・寿司食いてえなぁ・・・これだけ寿司のこと書いておいて寿司食えないとかある!? 今日ももやしかよ!
寿司より音楽の方が好きなら…