ヘッドフォン・ドライバ交換#2

分解


今回はドライバのみの交換なので、スポンジリング等を傷つけないよう注意しながらイヤーパッドを外します。外すとこんな感じ(このヘッドフォンを長年使っている方には見慣れた光景でしょう)。真ん中の銀色のがドライバ。ここから4つあるネジを外してドライバが取り付けられたプレートごと取り外しますが、こういった小さなネジを外す時などはパイル地のタオルを敷いておくと「転がってどっかいった!」・・ということがないですよ。


プレートを外して裏返してみるとこんな感じ。ドライバはプレートにツメで留まっているだけです。線が5本見えますが太い3本はプラグからきた線、ほっそい2本は右のドライバへ通じる線。


このハンダを吸い取り線で古いハンダを吸い取って線を外します(奥に見えるのが新品のドライバ)


このドライバ(新品)と交換するわけやね。半田付けは両手をつかうので写真が取れない・・

組み立て


半田付けを終わらせてプレートに取り付けたところ。これをハウジングにねじ止めします。


左右共に元通りハウジングに取り付け完了


イヤーパッドを取り付けて修理完了

音出しチェック

聴きなれた曲を再生・・・OK! ヘッドフォンやスピーカーは銅線やら振動板やら磁石やら複数の部品を組んだり貼ったりしてできていて、電気信号で”可動する”機材なので、それぞれの部品や部品同士が馴染んで本来の音が出るまでに時間がかかります。ほとんどの製品は、ある程度のエイジングが必要で、中には30時間も50時間も鳴らさないと本領発揮に至らない製品もあり、統計的に見ると高級機ほど時間がかかります。

エイジングの必要ナシ

しかしながらCD900STの場合は、ドライバ取り付け後一発目の音出しから「はい!この音です!」となります。つまりエイジングの必要がありません(言っても低音がほんの少し引き締まるまでに2~3時間かかるくらい)。なので、”エイジングCD” なるものを購入して、この製品のドライバを交換する度に何日も鳴らしっぱなしにしている人が身近にいたら「必要ないらしいですよ」と教えてあげましょう。CD900STはどんだけエイジングしても音は全く変わらないのでね(「いや!確かに音が違ってきます!」と言うオーディオオタクは、催眠術にかかり易いタイプってだけ。)

 
 
 

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