現場(前編)

今日は都心の某スタジオでCD制作のためのレコーディングがあるというので、関係者に話しを通して、ino先生を立ち会いに送り込みました。

ino先生によく見てくるように言ったのは、力関係です。レコーディングというのは様々な立場の人が入り乱れる場所なので、そこでの力関係は実に複雑で繊細です。

これがタイアップだったりすると、アーティストの現在の人気や事務所の力、コンテンツ(アニメやドラマや映画やCM)の話題性だったり、制作会社や広告代理店やメーカーや局やスポンサーや配給や、実に様々な要因でで力関係が変わってきます。

音楽の仕事の場は、一般的な会社の中のようにポジションが明確ではないので、そこにいる人達の力関係を即座に把握して立ち回る必要があります。誰がどういう立場でどこまでの権限があって、どこまで発言しても許されるのか、こういった場の空気を読む力がとても大切です。

そしてまず、それらが掴めないうちはなるべく喋らないでいるのが、最も間違いのない方法です。うかつに間抜けなことを聞いたり、質問をする相手を間違って自爆するより、”沈黙は金”なのです。先日の仕事でもプレイヤーの1人が無駄に口を開いて自爆するのを目の当たりにしました。後日「あの方は・・・ね」とプロデューサーも苦笑い。

それから誰でもいいからとにかく頭を下げておく。後からそれが単なるバイト君だとわかっても構わないので、とにかく頭を下げておく(トイレ掃除のおばさんにも頭を下げておく)。バイト君だと思って横柄な口をきいて、あとからそれなりの人だと知ってどんなに丁寧にお詫びしても、”最悪の印象を与えた事実”は払拭できないので後の祭りです。万が一”失礼な人”という印象は払拭できたとしても、”軽率な人”というレッテルは剥がせません。

>後編へ続く

 
 
 

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