Ozone de マスタリング Part9 Bypass

今回は、マスタリングツールOzone7に搭載された便利機能の紹介です。

バイパス・ボタンを使おう

EQであれ、コンプであれ、マキシマイザーであれ、”エフェクト前”と、”エフェクト後”を聴き比べることは、

何よりも重要

 
です。人の聴覚は短時間で状況に慣れてしまいます。例えばEQでどこかの帯域を3dB持ち上げて

「お、イイ感じだ」と思った直後にはもう耳が慣れてますから
「もう1dB上げてみよう。お、もっとイイ感じだ」
「もう1dB上げてみよう。お、もっとイイ感じだ」
「もう3dB上げてみよう。おお!もっとイイ感じだ!」

エフェクト前の音を聴いて耳をリセットしないとこうなります。初心者の生徒がビックリするほど極端なEQをしてきたり、オーバーコンプをしてくるのはこのためです。教室へ来て「アレ!?家で聴いたのと全然違う!」・・・電車に乗って来る間に耳がリセットされたからです。

マスタリング中に上記のようにならないためには、バイパス機能を使って頻繁に”元の音”と聴き比べる必要があります。

自動マッチゲイン

しかしマキシマイザーのように音を大きくするエフェクトの場合、”元の音”と”マキシマイズした音”は、音量が大きく違ってきます。

そして困ったことに人の耳は、”どんな音量でも”、”どの帯域に対しても”、同じように敏感というわけではないので、音量が大きかったり小さかったりすると、よく聴こえない帯域が出てきたり、逆に他よりよく聴こえる帯域が出てきたりします(等ラウドネス曲線)。つまり音量の異なる2つのソースを、

正確に聴き比べるのは無理

 
なのです。そこでOzoneの自動マッチゲインが活躍します。これをオンにしておくと、Ozone処理前とOzone処理後のゲインの差を自動ですり合わせてくれるので、バイパスしてもバイパス前と同じ音量・・・つまり、マキシマイザーの”デメリットの聴き取り”にも大活躍、というわけです。

でもアウトプットレベルのメーター値にも直接影響するので、メーター読みで何かを調整する際には、忘れずにオフってね。

今回はここまで!

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